海洋土木工学プログラムとは
本プログラムは、土木工学に海洋学が加わった学際的な工学の一分野である海洋土木工学を取り扱っています。 母体である土木工学は、英語で“Civil Engineering”ということからも明らかなように、自然環境と社会環境を調和させ、産業活動を支える基盤の整備のみならず、一般市民が快適で安全な生活を送れるようにすることを目的としています。
たとえば、青函トンネル、本四架橋、関西新国際空港、東京湾横断道路などは海洋土木工学の素晴らしい成果です。 本プログラムでは、陸上を含む沿岸域を対象とした海洋環境の基盤整備や保全を目的とした研究・教育を行っています。
プログラムの使命
教育
本プログラムでは、海洋学と土木工学に関わる高度な専門教育ならびに研究活動を通じて、幅広い視野と高い倫理観および海洋に関する深い理解とそれに関連した土木工学に関する豊富な知識・判断力を有する人材(技術者・研究者)の養成を目指します。なお、具体的な技術者像は、当学科の「学位授与の方針(ディプロマポリシー)」として示しています。
研究
本プログラムは、土木工学に海洋学が加わった学際的な工学分野である海洋土木工学を取り扱っています。陸上、海岸、沿岸、海洋の広い範囲をその研究対象とし、産業活動の発展のみならず、海洋環境の保全と一般市民の快適かつ安心・安全な生活を守るための研究・開発を行います。具体的には以下の大きく二つの分野での研究活動を実施しています。
環境システム工学分野
海洋物理現象の解明とその利活用、海洋環境保全、津波や副振動の発生機構解明と減災
建設システム工学分野
陸域・沿岸域における構造物の設計・施工・維持管理、制振・耐震、斜面崩壊などの災害予測
社会貢献
地域特性を踏まえた専門技術者の育成と輩出、海洋土木工学分野における研究成果の公開、市民に対する土木関連情報の提供に加え、地域特有の課題に対する共同研究や共同プロジェクト等、産学官連携の取組にも積極的に参画し、地域産業の発展と安全安心な地域づくりに寄与します。
歴史
本プログラムは昭和48年に海洋土木開発工学科として開設されました。
当初は、5つの小講座(海洋工学基礎講座、海工学講座、海洋建設工学講座、海洋土木開発計画学講座、海洋構造工学講座)から構成されていました。 その後、第2次ベビーブーム世代の大学進学に合わせて、学科の改組を行ない、平成2年に「海洋土木工学科」と名称を変更しました。
現在は、国立大学法人として海洋土木工学をプログラム名に掲げている唯一のプログラムです。 陸上を含む沿岸域を対象とした社会基盤の整備や海洋環境の保全JABEE対応のプログラムとしてスタートしました。 土木工学と海洋工学に関する知識や判断力を有する技術者教育を行なう本プログラムは、平成16年度より土木および関連分野においてJABEE認定されました。
令和2年に改組が行われ「先進工学科 海洋土木工学プログラム」と名称が変更されました。
沿革
昭和48年4月 | 「海洋土木開発工学科」が設置される。 |
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昭和57年4月 | 修士課程「海洋土木開発工学専攻」が設置される。 |
平成 4年4月 | 「海洋土木工学科」に改組される。 |
平成16年度 | 海洋土木工学科がJABEE認定される。 |
令和 2年度 | 「先進工学科海洋土木工学プログラム」に改組される。 |